「君の食するところを言いたまえ。君がどんな人物かを言い当てよう」 19世紀フランスの美食家ブリア・サバランの言葉は有名です。
経営者として、また鞄制作を熟知する職人として、それぞれ必要に迫られてページをめくる書籍をご案内するのは、いささか気恥ずかしい気持ちもあります。ここではそのなかから抜粋した本をご紹介します。
図書館を使い倒す!―ネットではできない資料探しの「技」と「コツ」
[新書]
著者名:
千野 信浩
出版社:
新潮社
内容紹介
「ネットにはありませんでした」。この程度で調べものをしたつもりになってはいないだろうか?北朝鮮の詳細な経済事情は?非公開の行政資料を手に入れるには?地元の近代化に尽くした偉人は?GoogleやYahoo!ではけっして探せない価値ある資料が眠っているのが、実は図書館なのだ。「週刊ダイヤモンド」記者として資料探しに精通する著者ならではの、ビジネスツールである図書館を使い倒すための「技」と「コツ」。
著者について
Google、Yahoo!でも見つからない……
そんなときは、こうして調べる!
「週刊ダイヤモンド」記者が教える実践テク!!
図書館は優れたビジネスツールだ! GoogleやYahoo!でも見つからない資料がそこには眠っている。「週刊ダイヤモンド」記者である著者が、日々の取材で駆使する使い倒し実践テクを大公開。
職人の感想
図書館を利用する技とコツを語る。週刊ダイヤモンド」記者として資料探しに精通する著者ならではの書籍だ。ビジネスツールであるネットでの検索ツールの依存症には目から鱗の実践テクニック満載の書籍。
書棚にある書籍の背表紙をぼ~と目で追う「あいまい検索」は、ネット検索ツールにはできない芸当だ。
週刊誌記者らしく資料は足で探せと説く。図書館の棚に眠る資料の探し方をわかりやすく伝授する。行政資料は役所に眠っているから、次々に廃棄される行政文書を追いかける方法を案内する。
全国お勧め図書館ガイドでは、日本にある図書館の特徴を網羅し、わかりやすく解説している。
司書の規範となるランガナタンの「図書館の五原則」に言及し、あるべき姿との違いに警鐘をならす。ことにベストセラー偏重の品揃えは、本来の役割と異なるとの指摘は同意する人も多いだろう。
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iPadでつくる「究極の電子書斎」蔵書はすべてデジタル化しなさい!(講談社プラスアルファ新書)
[新書]
著者名:
ー
出版社:
講談社
内容紹介
iPadを最大限活用するには電子書斎だ!「iPadを買ってはみたものの、読みたい本がない」「ネットくらいしか使い道がない」そんなお嘆きを解消! 蔵書デジタル化で実現する究極の整理術がここに!自分でも「電子書籍」は簡単につくれる。「持ち歩く書斎」で読書&情報整理が劇的に変わる。蔵書1万冊をデジタル化した元祖「自炊」派が伝授。iPadを読書端末として使い倒す技術。
著者について
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職人の感想
いまは懐かしい梅棹先生の名言がならぶ。原理原則はぶれないという好例だ。1969年に発行された名著「知的生産の技術」が出発点となっている。
「梅棹流整理術」の要点は、
ー、メモは記憶の延長だ メモリ
ー、メモはタイプせよ
ー、カードやスクラップのような規格化したサイズや書式などで書類は統一せよ
ー、書類はファイルして分類し整理せよ
インターネット検索の最大価値は「情報の整理」だ。検索会社の時価総額が高いのは現代社会が「整理」を重視しいていることの表れだ。書籍をデジタル化すると検索が容易になる。究極の電子書斎の活用術を伝授している。
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「どこでもオフィス」仕事術―効率・集中・アイデアを生む「ノマドワーキング」実践法
[単行本]
著者名:
ー
出版社:
ダイヤモンド社
内容紹介
小山龍介氏推薦!iPhone×モレスキン、クラウド×レッツノート。仕事に合わせて戦略的に「働く場所」を使い分け、必ず成果につなげるノマドワーキング実践法。
■ノマドワーカー急増中!
「ノマドワーキング」とは、遊牧民(ノマド)のように移動しながら、働く場所を自由に選択するワークスタイルのことです。最近、喫茶店などでノートPCやスマートフォンを活用して仕事をする人を多く見かけるようになりました。何より成果を出すことが求められる時代、場所にしばられない自由な働き方を選ぶ人が増えてきています。
■なぜ、喫茶店のほうがはかどるのか
「考える仕事は、なぜか外のほうが落ち着いてできる」
「単純作業は眠くなるので、適度にうるさい喫茶店のほうがはかどる」そう思っている方は多いと思います。
ノートPC・スマートフォン・ノート・クラウドなどの基本ツールを活用して「どこでもオフィス」を作れば、フリーランスではない会社員でも、オフィスの外を上手に活用し、いつでもどこでも必要な資料を閲覧したり取り出すことができます。
■成果を出すのに「時間・場所」は関係ない
集中できる場所がオフィスとは限りません。受験勉強と同じように、作業内容やその時の精神状態に応じて環境や場のリソースを使い分けることで、効率・集中・アイデアを劇的にアップさせることができます。
この本では、普段から9割オフィスの外で働く著者が、その経験をもとに、「街」をオフィスに働く方法を紹介します。
著者について
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職人の感想
著者はコンサルタント業務だが、会社員でも実践できるノマド・ワーキングを提案する。その「基本ツール」をわかりやすく解説する。その際の重要なアイテムは鞄にある。つまり鞄が「どこでもオフィス」の要になっている。さらに、鞄に収納すべきツールとその使い方を詳しく説明している。
「どこでもオフィス」の選び方で、重要なのは電源である。バッテリー能力を考えると電源確保が欠かせない。
また、コーヒーショップやファミリーレストランの特性とそれにあった作業内容を解説する。さらに、「デジタル管理で情報は活用できる」の章では、クラウドの活用術を説く。このあたりの進化が急速なので、続編が期待される。
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鞄の中身(第二号)
[冊子]
著者名:
ー
出版社:
アポロサービス株式会社
内容紹介
出光興産「鞄の中身」プロジェクトが直営店舗で販売していた冊子。
著者について
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職人の感想
竹内宏、渡辺文雄、小沢昭一、小椋佳などそうそうたるメンバーが名を連ねてコラムを書いている。仕事をする人の武器としての鞄や鞄の中身であるさまざまなツールを、「鞄の中身」丸の内店の店長がイラストで詳しく紹介されている。
このころのビジネスバッグ事情や電子ツールの状況が良くわかる歴史的な資料でもある。また、丸の内のランチ事情の解説と歴史的な考察もあり楽しめる。
丸の内エリアのキャリア・レディとビジネスマンにニューヨークから届くリアルタイムな情報と最新のファッショントレンドを紹介するコラムは、当時の注目ブランド名が列記されており、これも興味深い。
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鞄の中身(第一号)
[冊子]
著者名:
ー
出版社:
アポロサービス株式会社
内容紹介
出光興産「鞄の中身」プロジェクトが直営店舗で販売していた冊子。
著者について
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職人の感想
巻頭言で鞄について熱く語る。鞄は単なるもの入れにあらず、その人の生活、歴史、思い出、喜怒哀楽を共にする。仕事をするひとの「人生を包み込んでいる」といえる唯一のアイテムだとまで言い切る。
鞄はその人の外見をあらわし、中身は人の心を映し出す。したがって、鞄とその中身を立派にすれば、その人も洗練され、心も豊かになると極論する。鞄とその中身が人間を変え、そのひとのオンタイムとオフタイムからなる人生を包んでいると語る。それゆえに、コンセプトブック「鞄の中身」は、鞄と人とのかかわり、鞄の中身と人との関係について提言集となっている。
コラムニストは山根一真、中沢新一、群ようこ、吉野俊彦、江坂彰など早々たる論客をそろえている。これが当時200円で店頭販売されていた。
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知的出張術―どうせなら楽しく行きたい! 出張の達人は「仕事と人生の達人」である
[単行本]
著者名:
出光興産鞄の中身プロジェクト
出版社:
かんき出版
内容紹介
どうせ行くなら、仕事の成果だけでなく、人脈も広げ、面白い情報の一つも手に入れて帰ってきたい―。心からそう思っているネオ・サラリーマンに贈る“出張術”の本。
著者について
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職人の感想
1987年出光興産「鞄の中身」プロジェクトは事業多角化の一環として発足した。丸の内にライフスタイル提案型ショップ「鞄の中身」を開店し、新しいサラリーマン像(ネオ・サラリーマンと称する)を提案し、書籍や鞄などの商品を展開した。出張では仕事の成果だけでなく、人脈を広げ、面白い情報を収集する機会を渇望するサラリーマン向けのハウツー書籍。
【ネオ・サラリーマンの特徴】
ー、自己主張を持ち、仕事を複眼的に捕らえている
ー、新しい情報、話題を積極的に取り込み、仕事に有効活用する
ー、仕事、遊びの切り替えがスムーズで知的ウイットに富んでいる
ー、日常生活を知性とゆとりで活性化し、自己形成をたえず意識している
ー、時代に対するアンテナをもち、自己愛も失っていない
ー、夢を語りながら、仕事に対する好奇心も忘れない
ー、パーソナルアイデンティティを主張できる
そのような新しいサラリーマンの出張は仕事以外にも成果を求めるべきだと主張する。プロローグでは出張の時間管理を説明し、出張鞄の重要性を熱く語る。出張のための事前準備や現地での行動を指南する。さらにホテル、駅、空港でのお得な活用術を披露し、帰社後の作業にも言及する。
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おもしろくなければ仕事じゃない―会社・仕事・上役と上手につきあう法(ゴマセレクト)
[単行本]
著者名:
出光興産鞄の中身プロジェクト
出版社:
ごま書房
内容紹介
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著者について
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職人の感想
1990年巻末には多胡輝をはじめ当時の人気作家が並んでおり、著者名を眺めるだけでも、なつかしく楽しめる。出光興産「鞄の中身」プロジェクトが編集した会社、仕事、上司と上手に付き合う法を語る書籍。
鞄そのものについての詳しい話はないのだが、サラリーマン生活についての考察が面白い。自分を生かせなければ仕事じゃない。サラリーマンが自己実現をめざして、ネアカで本音を出して生きていく時代がはじまった!と高らかに宣誓する。一人ひとりが事故の価値観を創造しながら、仕事も 人生も楽しむ時代であり、企業もプロの人材を求めていると語る。時代の気分が横溢するサラリーマン処世術本だ。
新しいサラリーマンのためにネットワーク構築、そのためのグッズ開発などを提言する。
各章のサブタイトルを並べると興味深い。
つぎのとおりだ。会社と上手につきあえば仕事は面白くなる。上司、同僚と上手につきあえば仕事は面白くなる。仕事と上手につきあえば、もっと仕事はおもしろくなる。自分と上手につきあえば仕事はおもしろくなる。
出光興産が発行した書籍の中で、新しいサラリーマン像を提言した代表的な書籍。
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気になるプロの「かばんの中身」―医者、探偵、刑事、パイロット…(青春BEST文庫)
[文庫本]
著者名:
突撃好奇心クラブ
出版社:
青春出版社
内容紹介
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著者について
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職人の感想
さまざまな職業の人が使う鞄の中身を紹介する書籍。刑事、パイロット、探偵、政治家秘書、スチュワーデス、弁護士、医者、JAF隊員、製薬会社営業マン、女性週刊誌記者、保険のセールスレディ、ヘアメイク、男性モデル、スタイリスト、ニューハーフ、占い師、競馬記者、SM女王様、芸能レポーター、予備校講師、芸能マネジャー、クラブDJにいたるまでおよそ興味を引くあらゆる職業を網羅している。
それぞれの鞄の中身は興味深いが、それに関連する話がさらに面白い。さまざまな仕事にはいろんな道具が必要だということが良くわかる。
さらに、「女のかばん」図鑑として、コギャル(なつかしい!)、女子大生、キャバクラ嬢、OL、コマダムのコラムとイラストもあり楽しめる。実に多くの職業があり、それぞれに異なる鞄の中身がある。たかが鞄、されど鞄。鞄選びは誠に難しい。
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出張は主張する(「鞄の中身」文庫)
[文庫本]
著者名:
出光興産鞄の中身プロジェクト
出版社:
アポロサービス
内容紹介
木村尚三郎、塩田丸男が説く、これからの時代の変化と出張の関わりとその位置づけ。藤岡和賀夫が出張という旅のおもしろ味を開陳。柴門ふみが女性の立場からサラリーマンの出張へ一言。稲垣史生VS島田一男の出張につきものお土産について探る。岡田喜秋、ころすとしゆきの出張、旅とアイテムについて、こだわりの楽しい境地。その他、サラリーマンで出張の達人、サラリーマン画家など、さまざまな視点からとらえた出張に対する造詣、主張を満載。
著者について
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職人の感想
1989年に発刊された出光興産 鞄の中身プロジェクトの出張特集。木村尚三郎、塩田丸男、柴門ふみ、島田一男など当代名うての論客がそれぞれの出張論を語る。くろすとしゆき氏などが鞄のダンディズムについて熱く語る章もある。国内はヘリコプター、海外は自社ジェットでの出張などという記述は、日本の元気な時代を髣髴とさせる内容となっている。
この文庫本発刊の辞をみると、サラリーマン活性化とあたらしいサラリーマン像を提案するために、独自企画の鞄をはじめ、さまざまな商品を満載した雑貨専門店「鞄の中身」を、東京・丸の内に開設したことが記されている。それと同時に「通勤」、「昼食」といったサラリーマンの生活シーンを活性化することを目的として、小冊子を発刊したと述べられている。今日からみると往時の「時代の気分」が感じられる一冊となっている。
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できる男のカバン学―カバンが仕事・遊びの発想を変える (ゴマセレクト)
[単行本]
著者名:
出光興産鞄の中身プロジェクト
出版社:
ごま書房
内容紹介
「鞄の中身」プロジェクトは、1987年2月出光興産株式会社多角化の一環として、総合計画室にて発足。その後、ショップ「鞄の中身」をオープン。サラリーマンの活性化をめざして、仕事・遊びに自由な発想のできるネオ・サラリーマン像を提唱。たんにモノを売るにとどまらない幅広い活動はマスコミからも注目を集めている。
著者について
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職人の感想
1989年の発刊。奥付をみると当時活躍していた資格三冠王「弁護士、通訳で公認会計士」でもあった黒川康正氏のベストセラー本の「仕事術」をはじめとする一連の広告をみることができる。
「鞄の中身」といえば鞄を整理する特定の商品を思い浮かべる人が多いと思われる。それより早く、出光興産には「鞄の中身」プロジェクトがあり、定期的な刊行物や単行本の出版をはじめショールームで鞄に関連したグッズを展示していた。
今日の「ノマド・ワーク・スタイル」の先駆とも呼べる書籍だ。時代背景としては国内移動が頻繁になり、デジタル・デバイスを持ち歩くことのできる時代が到来したことが大きい。「どこでも書斎」の時代になったために、鞄に要求される内容が大きく変化したことが読み取れる。
日常的な通勤に使用する鞄にも言及し、車内でもマナーにも注意せよと説く。これらを駆使するあたらしい仕事人を「ネオ・サラリーマン」と呼称している。鞄の選び方にも詳しく言及し、オーダーメイドも選択肢にいれるように提案する。今日のビジネスマンにとって、悩ましい課題解決のヒントを満載した内容となっている。同プロジェクトが先駆となり、さまざまな動きが広がった。
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